PowerApps│Formsと連携した安否確認アプリの作り方①

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こんにちは、あんこ先生です。

BCPの一環である安否確認体制は整備されていますか?

大手サービスは使い勝手がよいそうですが、無視できないコストがかかります。

無料サービスも多数ありますが、どれもカスタマイズできず、訓練日も固定されてしまいがちです。

コストを抑えつつ、自社にあった最適なサービスはなかなか見当たりませんよね。

そこで、今回はPowerAppsとFormsを使った安否確認アプリを作成する方法を2回に分けて紹介します。

第1回は、従業員リストとFormsの作成までを解説します。

アプリの作成を解説している第2回はコチラ

M365が利用できる環境であれば、追加コストなしで運用できますのでご安心ください。

Formsと連携した安否確認アプリの作り方


安否確認アプリの仕組み

図のように、SharePointのリストとFormsの回答結果を組み合わせてアプリに表示しています。

これにより、回答者はもちろん、未回答者も把握できます。


安否確認の流れは次の通りです。

  1. 確認者は、アプリから手動で従業員にメールを発信する。
  2. 従業員は、メールに記載されたリンクから安否確認フォームにアクセスし回答する。
  3. 回答結果は、SharePointのExcelファイルに逐次保存される。
  4. 確認者は、アプリで一覧表示された回答状況で管理する。

第一報のメール発信は、PowerAutomateで地震速報をトリガーに自動化してもいいですね。

おおまかな機能要件

小規模事業所単位(20名程度)での運用を想定する。

会社貸与端末はもちろん、個人端末からでも利用できる。

M365ユーザーに登録されていない派遣社員やパートタイマーも利用できる。

アプリから一斉または未回答者に安否確認メールを発信できる。

アプリで回答状況を一覧確認できる。


想定される課題│個人の特定

M365ユーザーを使わないため、サインイン情報から回答者を自動取得できません。

個人を特定するために氏名やメールアドレスを入力させる方法もありますが、誤入力やフォーマット違いの恐れは否めません。

これについては、Formsの方で氏名をドロップダウンから選択する方法をとります。

人数が多いと探すのも一苦労なので、始めに社員や派遣など職種で絞り込みます。

誤選択問題は排除できないので、アプリに回答回数を表示させて気づきやすくさせます。

安否確認用従業員リストの作成│SharePointリスト

個人端末からでも利用できるようにするため、M365ユーザーは使用しません。

人数が多いと手間はかかりますが、従業員リストを作成し、SharePointリストに登録します。

リストのメンテが苦でなければ、100人くらいまでの運用に対応できます。

あまり多いとアプリでの確認作業が煩雑になりますのでオススメできません。


安否確認用従業員リストの構成

概ね図の通りです。

社員番号について、アプリのギャラリー表示順を操作したい場合は必須です。

職種区分について、メール送信対象を絞り込みたいときに使用します。

安否発信日時は、アプリからメール発信時に更新され、回答までに要した時間を算出するために使用します。

疎通確認日時と変更回答日時は、メンテの記録を残すために設けています。

安否確認用従業員リストは、人事異動やアドレス変更に対応するため、定期的なメンテナンスが必要です。

定期訓練の前に、登録されたアドレスにメールが届くか確認し、その結果に基づいて情報を更新するとき用に使用します。

安否確認用フォームの作成│Forms


Formsの作成場所

Formsは、個人ではなくサイト配下で作成してください。

なぜなら、回答データが個人のOneDriveに作成されるからです。

作成した後でも移動ボタンからかんたんに場所を移せるので安心してください。


質問項目

質問項目は合計8つです。

氏名選択は択一のため、実質6つですね。

個人の特定方法は、安否確認用従業員リストとの突合せになります。

メールアドレスを入力させると誤りのもとですし、そもそも入力が面倒です。

また、記名方式でも氏名間のスペース有無やひらがな等で入力されることがあります。

こうなると個人の特定を人が仲介する羽目になるので、避けるべきです。

そのため、氏名は職種区分で分岐・絞り込みしたドロップダウンで選択させます。

はじめに職種区分を選び、対応した質問に分岐し、ドロップダウンが表示されます。

なお、選択肢のドロップダウン化は、三点リーダからドロップダウンを選択するだけです。

分岐条件は図の通りです。

従業員の数だけ設定するので、人数が多いと疲れます。


Formsの共有

共有範囲は、”すべてのユーザーが回答可能” の設定がおすすめです。

なぜなら、URLがわかれば個人所有スマホからでもアクセスできるからです。

それ以外の設定では、M365にサインインできる端末でないとFormsにアクセスできません。

被災時に会社貸与PCやスマホを携行しているとは限らないため、アクセス経路は確保しておいた方がよいです。

URL情報は、文字列だけでなくQRコードも作成できます。

Formsにアクセスできる手段が増えるので、印刷して配布するのも有効ですね。


動作およびデータ確認

Formsの作成と設定が終わったら、プレビューを開き実際に動作確認します。

特に分岐はただしくされているか入念に確認しておきましょう。

送信ボタンを押した段階で、回答が備蓄されます。

そして回答結果をダウンロードすると、SPOにExcelファイルが作成されます。

アプリはExcelコネクタ経由でこのファイルに接続し、回答情報を取得します。

安否確認アプリ①のまとめ

今回は、安否確認アプリを作成する前準備を紹介しました。

Formsが正常に動かないとアプリも機能しないので十分に動作確認してください。

安否確認アプリの作り方は次の記事で紹介しています。

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ABOUT US
七草あんこ
非IT系中間管理職やってます。社命によりoffice365を主軸とした業務改善プロジェクトメンバーに任命されたことでPowerAppsと出会えました。いまではビジネス・プライベートを問わず、欠かせないツールになっています。導入初期やアプリ作成時に遭遇した諸問題の解決法とサンプルアプリの作り方を紹介していきます。主にTwitterで情報収集しているので不明点など呟いているとお邪魔するかもしれません。